「神戸港平和の碑」 が建立される

福林 徹

神戸の市民団体「神戸港における戦時下朝鮮人・中国人強制連行を調査する会」は、市民に募金活動を呼びかけ、第二次大戦中、日本政府と企業によって神戸港に連行され、強制労働で亡くなった朝鮮人、中国人、連合軍捕虜を慰霊する「神戸港平和の碑」を建立する活動を進めて来ましたが、7月21日(月)に完成し、除幕式を開きました。   

石碑が建立された場所は、神戸市中央区海岸通3丁目の神戸華僑歴史博物館のあるKCCビルの前で、隣には、昨年、市民運動によって建立された「美海(みみ)ちゃんの少女像」(非核「神戸方式」の碑)もあります。 

碑文は、日本語、英語、中国語、朝鮮語の4ケ国語で刻まれています。
 

  


除幕式では、「神戸港における戦時下朝鮮人・中国人強制連行を調査する会」代表で神戸大学名誉教授の安井三吉氏、神戸華僑総会名誉会長の林同春氏などがあいさつをされ、また、中国から招かれた張福来さん(50才。父と叔父が神戸港で強制労働)は、「日本の市民の手で慰霊碑が建立されたことに感謝する。生存者と遺族を代表して、神戸港で亡くなった労働者の冥福を祈るとともに、今後、日中両国が歴史を踏まえて共に未来に向かうことを願う」と話され、テープカットが行われました。

「神戸港における戦時下朝鮮人・中国人強制連行を調査する会」の調査資料などによると、戦時下に神戸港とその周辺へ動員された人数と死者数は、朝鮮人は被動員者5700人以上、死者47人以上、中国人は被動員者996人、死者16人、連合軍捕虜は被動員者約1400人、死者190人となっています。

市民団体が一地域における朝鮮人、中国人、連合軍捕虜の強制連行・強制労働の歴史を総合的に調査し、合同の慰霊碑を建立するという例は全国でも初めてのことであり、戦争の歴史を正しく記録し、平和運動を発展させるうえで大きな意義をもつものです。